釣りのマナーとモラル 船釣り編~乗り合い船~

平成30年(2018年)2月1日より桜マーク付きのライフジャケットの着用が義務付けられました。
詳しくは → 国土交通省のH.P.をご覧ください。

スマホの方は→ こちらが見やすいかと思います。

◆船釣り編~乗り合い船~

乗り合い船のマナーやルール

大物を期待しての船釣り。ついついテンションが上がってしまうのですが、乗り合い船にはたくさんのルールがあります。なかなか(優しく)教えて貰えない事が多いので^^; 僕の経験を元に書いていきます。

船釣りの道具は高価な物が多いので、自身も相手にも損害を与えない思いやりのある行動がとても大切になってきます。

ベテランの方が多いのも乗り合い船の特徴です。初心者の方は、想像しながら是非最後までご覧になって下さい^^;



集合時間の30分前に現場に到着するのが望ましい

遅刻は厳禁ですが、初めて乗る場合、集合時間の30分前に集合場所に居るようにした方が良いです。

乗船時は乗船名簿という物を書きます。万一の際の連絡先や自身の身元を確認する為です。遊漁船は必ず記載してもらう必要がありますので、記入する時間を考えて早めに着いておくのが良いです。大型の乗り合い船になると、30人以上乗せる船もあります。

常連さんで身元が判る方に関しては、書かなくても乗れる場合がありますが、毎回書く必要がある船もありますので、その辺りの時間は考慮しておいて下さい。

乗船予定の船のウェブサイトに、予め名簿をダウンロード出来る所もありますので、うまく活用して下さい。(書く物がない場合は待たないといけないので)
例)
乗船名簿用のバナー(シーパラダイス様提供)
大阪湾のシーバスボート&ジギング船 シーパラダイス様より
 

前日に必ずキャプテンに確認を取る

出港できるかどうか

出港の前日に必ず連絡が有るか、連絡を促されると思います。ここで出港できるかどうかの最終判断を確認します。天候だけでなくエンジン故障やマリーナへ向かう道中のトラブル等もあり得ます。

また、午後から天候悪化が見込まれる場合は、出船が早まる場合もあります。乗り合い船は遅刻厳禁ですので、必ず事前に確認して備えましょう。

待ち合わせ時間・場所

出港時間を伝えられる事が多いので、最低30分前には指定の場所へ着いておくのが良いです。駐車場が港であったり、離れた場所にある場合もあります。道具を降ろして別の場所に駐車する場合もありますのでその辺りも確認しましょう。

仕掛けと狙い物

仕掛けについては後で詳しくご紹介致します。

季節やタイミングによっては、狙い物(魚)が変わる場合があります。自然が相手なので仕方ないのですが、前日に良く釣れた魚があった場合、メインターゲットとは別に『◯◯の仕掛けを持って来て!』と言われたりする事もあります。備えあれば憂いなしと言いますが、事前情報やキャプテンとのコミュニケーションが有るか無いかで、結果が大幅に変わってきます。(釣りすら出来ない事も)

仕掛けの統一が絶対です!

釣り物によっては、船長から必ず指定があると思います。(例:針は◯本まで、テンヤは◯号、PEは◯号、オモリは・・・など)

仕掛け=PE(道糸)ラインの太さ、オモリ号数(ジグ・テンヤ)、ハリス(◯m)の事を指します。

特に重要なのは道糸とオモリです。

下記の図をご覧ください。
乗り合い船で糸の太さが違う場合の海中の様子
※アンカーを使用しない流し釣りの例。(アンカーを打つ場合も同様)

違う太さの糸を使用すると、図の様に糸が流され絡まってしまいます。

船長は2号のPEラインを想定し、実際に目視して船を前後・(左右)に動かし糸が真っ直ぐに落ちるように操船してくれます。しかし、太い糸は水の抵抗が大きいため、より流されてしまいの方に絡まってしまいます。

アンカー(錨・いかり)を打つ釣りの場合は、特に顕著に出ます。※細い糸でも同様の事が起きます。
船釣り アンカー有り 潮流における糸の流され方
逆に細い糸の場合は、釣れている方(PE2号)と同じ長さの糸を出したとしても、抵抗が少ないため深いタナに仕掛け・ジグが届くことになります。

また、ラインの角度が異なる為、場所に寄れば絡まりますし1人だけ釣れない事もあります。

エサ釣りでは、コマセ(寄せエサ)を違うタナ(水深)に撒くことになってしまい、魚がバラけてしまいます。
船釣りラインの太さで届くタナが変わる具体例
上記はPEライン(道糸)の太さの違いでご説明させて頂きましたが、例え、同じ太さのラインであっても、オモリの重さが異なる場合は同様の事が起きます。

これらを即席で※回避する方法もありますが、余りにもおまつりが多い場合や同船する方にご迷惑をかける場合は、釣りを断られる(出禁になる)事もありますので充分に注意して下さい。

船長も商売でやってらっしゃいますので、釣果が次の集客に繋がります。ルールを守ってお互いに気持ちよく釣りをしましょう!

※回避方法(あくまで参考程度に)
船は、基本的にトモ(後ろ側)からポイントに入っていきます。ですので、仕掛けの細い人が前側(ミヨシ)、太い人が船尾(トモ・後ろ側)に移動します。

移動が出来ない場合、仕掛けが太い人は、オモリをより重くする事でラインの角度を周りの方と同調させます。
これは、あくまで人数が少ない時や釣り座に拘らない方との同船の場合に限ります。

釣り座は早いもの順です

最低30分前には到着しておいて下さいと書きましたが、あくまでも遅刻しないためです。

船上で釣りをする場所を釣り座と言いますが、その場所は基本的に早いもの勝ちです。(ジギング船だと予約順やくじ引き・じゃんけんなど)

先にも書いた通りベテランさんが多いので、乗る船を知っておられます。クーラーを置いたりロッドキーパーを取り付けたりして場所を抑えていたり、受付開始を並んで待っていたりします。

朝5時出船で、前の日の晩(21時頃)から来ている人も見たことあります^^; それだけ人気がある(釣れる可能生が高い)場所なので、言葉位は覚えておきましょう。 下記の図をご覧ください。
釣り座・座席の名称

右舷(うげん)

進行方向(船首)に向かって右側を指します。

左舷(さげん)

進行方向(船首)に向かって左側を指します。

余談:船のハンドル(操舵席)は、昔から右側にあります。由来については触れませんが、後に右舷側と左舷側のどちらが良いの?って思った時にご理解頂けると思います。

みよし・バウ

船の船首部分を示します。英語でBowなのでバウとも呼ばれます。バス釣りをやっていた方は、馴染みがあるのではないかと思います。

キャスティングゲームの時は、船首からポイントに入るのでとても有利ですが、とても揺れる場所でもあります。

順番に立たせて貰うこともありますが、大抵の方は立ってられなかったり、投げることすら出来ない場合もあります^^; 慣れている方からすれば大人気の場所です。

舳先(へさき)

船首の先端で、『お立ち台』とも呼ばれますw。ジギング・ルアー船では、柵が設けられている場合が多く、ここからキャスティングゲームや釣りをします。
船のみよし、舳先、へさき 策あり

よく揺れるのは当然ですが、この場所から釣りをする快感を覚えると病みつきになります。

乗り合い船でこの場所に立つのは、結構な下積みが必要だと思います^^;  この場所は同時に1~2人(船による)しか立てないので、ミヨシの席を取った方の優先だったり、立ちたい方がローテーションで変わっていきます。(船のルールによる)

景色はこんな感じです^^ → GTゲームin パラオ

胴の間(左舷側)

船上で一番揺れが少ない部分だと思います。乗船する船長の流し方やたて方を覚えると、夏場は日陰・冬場は日向側になると予め判るので快適に過ごせます。友達同士で並んで釣りをするには楽な場所です。真ん中付近では、船長の個人的なアドバイスも頂けると思います。 ジギング船では通路になることが多いので、周囲の動きを気にかける必要があります。

胴の間(右舷側)

左舷側と基本的に同じですが、運転席に近いのが一番の違いです。先に触れましたが運転席は右側にあります。つまり、キャプテンに一番近い場所になりますので、細かなアドバイスを頂けると思います。 ジギングの乗り合い船では、1人アウェイになることがあります(仲間内5人+僕1人^^;)その様な時は、ここで釣りが出来る様にして貰ってます。ビキナーさんや初めて行く場所で情報が少ない時はおすすめの場所です。

トモ・オオドモ

船の後方部分です。隣に人がいないのでお祭りが少ないです。潮上に船をたてる場合だと後方へ自由に仕掛けを流すことも出来ます。(乗り合いでは難しいかも^^;)船外機(エンジン)やスパンカーが無い船もあり広く使える場所です。船内にも近く魚探も後ろから見えると思います。流し釣りでは、ポイントに真っ先に入る部分になりますので大人気の席です。ただし、燃料(排ガス)のニオイが気になる方は避けたほうが良いです。
船釣り オオドモ部分に何も障害物がない船 ジギング船のトモ・オオドモ部分 スパンカーがある船の場合

ポイントに付いたら一斉に仕掛けを投入する

船長の合図で一斉に仕掛けを投入します。全く同じ仕掛けであっても、投入タイミングが遅れると仕掛けが絡む恐れがあります。

船が移動している間に投入準備を済ませておくことが大切になってきます。フライングはNGです。
船釣り 移動中に仕掛けをセットします。

初めて乗る方・初心者の方は、周りの方の動向・一連の流れを確認すると、おまつり等のトラブルが激減すると思います。

周りの方に魚が掛かったら仕掛けを速やかに回収する!魚を掛けた方が最優先!

狙い物や魚によるのですが、走り回る魚(青物・サバ・ブリ・カツオ・マグロなど)を周りの方が掛けた場合は、一気に仕掛けを回収して下さい。 『あげて~!』と声が掛かるかと思いますが、回収しないと自分の仕掛けに絡まってしまいます。

参考動画


酷い時は、全員の仕掛けを巻き込んだ挙句、切れて魚すら回収できない事もあります。PEラインから切れると釣りができなくなる場合もありますので、特に注意して下さい。

同様に、大物が掛かったら声をあげて下さい^^ 周りの方もあなたを最優先にサポートして下さると思います。焦らず慎重に船長や周りの方の指示に従って取り込みましょう。

おまつり(絡まって)してしまったら

慌てず周りの方や船長の指示に従って、仕掛けがリールに近い方から回収します。反対側(舷)の方と絡まっている場合は、船艇で糸が切れない様にたるみを作って対応します。解らない時は船長に任せるのがベストです。

PEラインを優先に解くのが基本です。

・PEラインとリーダー → リーダーを切って解く。
・PE同士(魚あり) → 魚が付いている方を優先に解く。
・PE同士(魚なし) → お互い合意の元どちらかを切る。
(どうしても解けない時)

 仕掛けやジグが海中深くにある場合は、移動も出来ず、周りの方の釣りを止めてしまう事になります。致し方ない事なのですが誰にも経験はあると思います。

そうならないためにも、仕掛けの統一や投入のタイミング、周りの方の仕掛けの位置・潮の流れをよく見て釣りをすることが大切になってきます。また、サブタックルや予備の糸等を用意しておくと、引き続き釣りを楽しめると思います。

飛び散った血は素早く洗い流しましょう

船釣りのマナー飛び散った血は綺麗に洗い流しましょう
芳美丸にてK先生提供

魚の血がデッキ等に飛び散る事があると思います。バケツやホースが常備されている船もありますので、※乾く前に洗い流すのが好ましいです。乾くとなかなか取れません>< (※時合やタイミングを見極めて)

船長に好かれる釣り人になるのも上達の近道です。

余裕が出てくれば船長の動向も見えてきますので、ちょっとしたヘルプも頼られる様になります。色々な経験や知識を教えてもらえる事もありますし、信頼関係も築けるかもしれません。 船での釣りは、キャプテンや同船者との協力(助け合い・連携)が無ければ、大きな魚を取るのは難しいと思います。知っておいて損はありません。

ゴミは船内に捨てましょう。

ゴミ箱・ゴミ袋を用意してくれている船も最近は多いです^^ また、走行中は特に風が強いので、仕掛けのビニールケースや袋が飛んでいかないように注意しましょう。

喫煙される方は

携帯灰皿とアイコスタバコ

海へのポイ捨ては厳禁ですが、風下の方に灰や火の粉が飛んでいかないように気をつけて下さい。大ヤケドに繋がります。僕は色んな事があってICOS/アイコスに変えました^^; 

飲酒はほどほどに

船上での一杯は格別です。しかし、寝不足や早起きで思っているより酔ってしまうこともあります。夏場は熱中症の原因にもなりますので、充分な水分補給をして適量で楽しみましょう! 船上での飲酒を禁止されている船もありますのでその辺りも注意して下さい。
 

まとめ

乗り合い船は、他の釣り人と時間や場所を共有する釣りです。常に周囲に気を配らないといけない所はありますが、その分お安く釣りができます。また、新しい発見や知識を得られる場所でもあります。正直、嫌な思いをする事もあると思います。しかし、何度か乗っていると、コツや流れが解ってくる様になりますので、懲りずに頑張ってみて下さい(^^)/

個人的には、乗り合い人数が少ない船(6人程度)がオススメです。船長とも近いですし周りからも目が届きます。 上手な方や船長にアドバイスを頂きやすい環境で、素直に話を聞いて実践できる方が、大物を釣っていたりします^^; たくさんのガイド船や乗り合い船がありますから、色んな船に乗ってみて、自分に合った船(船長)を選ぶのも上達のコツだと思います。

著者より

かなり長くなってしまいましたが、経験を元に想像しながら書かせていただきました。まだまだ足りない部分もあるかと思いますが、少しでも参考になれば幸いです。

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